夏の暑い日は、夕方を選んで外出される方も多いと思います。そんな時、道路標識を見て、何か気づくことはありませんか?
青い道路標識が夕方でもはっきりと見えるのは?
道路には、多くの道路標識があります。その中に青い背景に白い文字や図で示されたものがあります。それらの標識は日暮れ時など、薄暗い時間帯でも比較的はっきり見えると感じる方が多いのではないでしょうか?それは次でご説明するプルキンエ現象という目のはたらきによるものです。
プルキンエ現象とは
|

|
|
※写真は夕暮れ時の道路標識のイメージであり、プルキンエ現象を表しているものではありません。
|
プルキンエ現象とは、薄暗い時間には赤色が暗く見え、青色が明るく見えるという現象です。1825年、チェコの学者であるプルキンエさんが発見したため、その名前がつきました。
なぜこのような現象が起きるのでしょう?
私たちの目の網膜には、外から入る光を受け取る、錐体(すいたい)細胞と桿体(かんたい)細胞、と呼ばれる細胞があります。(注1)
錐体細胞は主に昼間、明るい場所ではたらき、逆に桿体細胞は暗い場所で主にはたらいて、私たちは光を感じています。
一言に光といっても、光には波長があり、その波長の長さによって色が異なって見えます。例えば、紫や青に近い色の光は波長が短く、赤色に近い色の光は波長が長くなります。
錐体細胞は、もともと明るい光の下で色を識別する役割を持っているため、どんな色の光も鮮やかに見ることができますが、中でも色の波長が比較的長い、赤色に近い色に対して感度が高まります。逆に弱い光の明るさを判別する役割を持っている桿体細胞は、波長の長い光は受け取ることができず、波長の比較的短い光(青色〜青緑色)に感度のピークを迎えます。
明るい時間に赤色は目立ちますが、辺りが薄暗くなってくると、網膜で主に働く細胞が錐体細胞から桿体細胞へと次第に変化するため、青に近い色がはっきりと明るく見え、逆に赤色の光が暗く見えにくいと感じるようになると言われています。
そのため、薄暗い夕方でも、青い標識は比較的はっきりと見えるのですね。