より小さな切開創・簡単2ステップでの眼内レンズ挿入を実現したネックスロードシステム SZ-1を発売

2012.11.01

当社は、白内障手術(*1)で用いる眼内レンズと挿入器具が一体となった「ネックスロードシステム SZ-1(エスゼットワン)」を11月1日から発売します。

SZ-1


販売名: ネックスロードシステム SP
発売日: 2012年11月1日(木)
機器分類: 高度管理医療機器
承認番号: 22300BZX00040000

白内障手術では、加齢などによって濁った水晶体を取り出し、その替わりとなる「眼内レンズ」を挿入します。 近年、広く使用されているやわらかい素材の眼内レンズは、インジェクターと呼ばれる注射器のような器具にセットして眼内へ挿入されます。 SZ-1は、インジェクターに眼内レンズがあらかじめ装填された一体型の挿入システムで、レンズ装填の手間が不要となり、無菌的かつ簡単に挿入できるよう設計されています。

眼内レンズは、当社製品「着色非球面ワンピースアクリル眼内レンズ Aktis SP(アクティスエスピー)」(*2)を採用しています。 近年、白内障手術の医療現場において、眼内レンズは、①小切開での手術が可能、②インジェクターとのシステム化、③ワンピース型レンズ、④非球面レンズ、⑤着色レンズであることの、5つの条件が求められています。 SZ-1は、これらの条件を全て満たすインジェクター、眼内レンズの組み合わせで、市場のニーズにお応えします。

製品特長

<約2.4mmの小さな切開創>

白内障手術では、手術時の切開による乱視の発生が報告されています。切開創を小さくすることで患者の負担を軽減させ、 乱視の抑制にもつながる可能性があり、小さな切開創からでも挿入可能な眼内レンズが求められています。 SZ‐1では、レンズデザインや柔らかい素材の特長を活かすとともに、新設計の一体型インジェクターにより、 当社従来モデルよりもさらに0.4mm小さく、最小で2.4mmの極小切開でも眼内レンズを挿入可能なシステムを実現しました。

<簡単2ステップでレンズ挿入>

インジェクター内にあらかじめ眼内レンズが装填されているため、 レンズ挿入の準備は、①粘弾性物質(ヒアルロン酸ナトリウム)の注入、②ロッドを押し込むという簡単な2ステップです。 従来モデルに比べ1ステップの手間が減り、さらに簡単な取り扱いが可能になりました。

参考情報

<(*1)白内障手術について>

白内障は、加齢などにより、カメラでいうとレンズに相当する“水晶体”が濁ってしまい、 良好な視界を得られなくなる疾患です。白内障手術では、黒目のふちをわずかに切開し、専用の手術装置で濁った水晶体を取り除きます。 水晶体の替わりとなる眼内レンズは、小さく折りたたんで、インジェクターという挿入器具を用いて、眼の切り込みから入れられます。手術は、国内で年間およそ120万眼がおこなわれています。

<(*2)Aktis SPについて>

Aktis SP

Aktis SPは、当社が発売しているワンピースアクリル眼内レンズの最新モデルです。 インジェクターで挿入する手術方法の普及に伴い、手術時の操作がより簡単な、光学部と支持部が一体となったワンピース眼内型レンズの需要が高まっています。 また、レンズを非球面形状にすることで、眼球全体の球面収差(瞳の中心から離れた場所を通った光線ほど光線の屈折量が過大になり光が一点に集まらない現象)を低減させ、 患者の見えやすさを向上させます。さらに、人の水晶体に近づけるため、レンズを着色し、手術後に患者が感じる色の違和感を低減しています。

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